PC-9801FAでWindows98
PC−9801FA。どんなパソコンかご存知ないかたも多いでしょう。PC−9801FAとは 486SX の 16MHz (そんなCPU存在しないらしい・・・)をつんだ、PC−9801シリーズでもっとも独自のパソコンといわれるものです。デザインも今のPC−9801(PC−9821)シリーズとは違う旧デザインです。
さて、1995年11月にWindows95日本語版が発売されました。そして、12月になり購入しようとすると、486SX(20MHz)以上のCPUをつんだPC−9801シリーズと書いてあり、DOS/V機の場合は486SX以上のCPUで動作と書いているのに、「なんでだ?」と思ってしまったことを覚えています。まあ、動くと確信してメモリーを増設し(8MB)にインストールしたところ、インストールでき動きました。ある程度調整をしたので8MBというメモリーでも、ある程度快適という状態で動いていました。そして、その後メルコの ハイパーメモリーCPU というものを購入し、 486の128MHzでメモリー78MB という今まででは考えられない環境にまで変えてきました(このすばらしいものを作ったメルコさんには感謝します)。でも、HDDは340MBのままでドライブスペースで圧縮して使っていました。
Windows98が遂に1998年7月25日に発売されました。その日は朝9時ごろ秋葉原に購入しに行ったところ、すいていました。そして、家についてから、インストールを開始したところ、早速エラーが発生しました。しかも書いてあるのは、「エラーです。」。そして選択肢は、「無視」、「終了」。「終了」を選ぶと強制終了の画面がでてきて、強制終了されてしまいました。では、問題は何だろうと考えました。HDDの容量かな?とも思いました。でも、HDDの容量は、前日に他の媒体に移動していたので問題あるはずがありません。ということで、インストールを再度開始しエラー画面がまたでたので、今度は「無視」を選びました。そうすると、また同じエラー画面がでました。今度も「無視」を選ぶと、何とか次の画面がでて、インストールができるようになりました。大分たって、再起動されました。再起動したときに「Windows98を起動しています」という画面がでて、その後訳のわからないものすごく荒れた画面がでました。そのまま大分まちましたが、何も変化が起こらないので、リセットをおしたところまたその画面がでました。「インストール失敗かな?」と思い、今のOSを消し、以前バックアップしていたものに置き換え、再度インストールをしてみました。数回やっても同じことが起こるので、こんどは、DOSからインストールしようとしました。インストールを開始すると先程でた、荒れた画面がでてきて私は悩んでしまいました。「えっ、こんなはずでは・・・」もう、 「どうしよー。OS代が無駄になる〜」 なんて思い、あせってしまいました。
Windows98の再インストールを何度もしていて、ふと、「画面の表示がおかしいのはディスプレイドライバのせいなのでは?」という疑問が浮かんできました。そこで、PC−9801シリーズ標準ディスプレイドライバ egcn4.drv をWindows95のものに変えてみると、何と画面が表示されるではありませんか!!ということで、何とかインストールが終了しました。そして、Windows98が利用できるようになりました。MS−DOSプロンプトを起動してみました。しかし、キーボードが受け付けてくれない。何もできず困ってしまったので、リセットを押しました。再起動し、また、MS−DOSプロンプトを起動。また、何も受け付けず。それを数回繰り返しました。もしや、ディスプレイドライバのときと同じくキーボードドライバがだめなのではと思い、メモ帳を実行してみると、案の定キーボードを受け付けません。またもや、困ってしまったのでした。
色々とやってみました。まずはじめに、SYSTEM.INI に keybord.drv = keybord.drv とあったので、 keybord.drv を Windows95用のものに取り替えてみました。Windows98を起動し、キーボードで入力してみるとエラーがでてしまい、Windows98が使えない状態になり再起動しました(余談ですが、再起動という点においては古い機種は、リセットスイッチがあるので便利ですね)。次にやってみたことは、Windows95のときによくキーボードのプロパティを見るとでていた、 vkd.vxd をWindows95用に取り替えてみました。すると、キーボード入力ができるではありませんか。このようにして、キーボードが使えるようになり、Windows98が使えるようになりました。
Windows98を導入する前から、「ドライブスペース」は使っていました。これによって、ディスク容量が増えるので簡単で便利です。そして、Windows98には「ドライブスペース3」というディスクの容量が3倍になり、色々と設定できるソフトがついています。Windows98では、「ドライブスペース」から「ドライブスペース3」にバージョンアップすることができます。340MBのHDDなので、ディスク容量はなるべく多く取りたいものです。なので、バージョンアップすることにしました。バージョンアップするには、圧縮形式を変えなければ入れません。そのため、特別モードで起動して変えます。この作業は、自動で行われるのですが、大問題が起こりました。そうです。「ディスプレイドライバ」の問題です。特別なモードで、画面が変になってしまったので、ドライバをWindows95のものに変えました。しかし、エラーでて変換ができません。苦肉の策として、GAのWindows3.1用ドライバを使うようにしました。でも、画面の色が変にでました。それでも、まともに使えるのでこのドライバを使えるようにし、圧縮形式を変換しました。
HDDをバックアップする時は、いつも、ファイルをバックアップするのではなく、ディスクイメージをバックアップしていました。それが、ある問題を起こしたのです。ある日、都合によりリストアをすることにしました。そのため、Windows98のFDISK&FORMATでHDDをフォーマットして、リストアしました。リストア後、HDDを起動し、ディスクエラーがでるのでスキャンディスクをかけました。すると、全てのファイルが消えてしまうのです。HDDをフォーマットして、リストアを繰り返しました。そして、なんとなくMS−DOS6.2のFORMATを使ってフォーマットしてから、リストアをすると、なんと、ディスクエラーもでず、スキャンディスクをかけても問題ありませんでした。しかし、問題がでました。ディスクスピードが極端に落ちるのです。原因は不明です。これで、「ドライブスペース」が嫌になった私は、ソフトをぎりぎりまで消して、HDDをぎりぎりで使うようになりました。皆さんも、ドライブスペースには気を付けましょう。
Windows98のタイマ機能がMIDI(FM音源)やダイヤルアップ接続ではタイマが遅れて、PCM音源をならしている時はちゃんと動くという謎の現象が起こりました。そこで、タイマドライバである、 VTD.VXD をWindows95用に変えたりしましたが、なぜかエラーになり、Windows98が起動しません。最近、インターネットでこのことを調べていたところ、あることがわかりました。それは、この問題を解決することができないということです。Windows98は、WindowsNTに近づけたOSなので、WindowsNTと共通にしている部分があり、その部分が、Windows95には無い命令の入ったWindows98の VTD.VXD の機能を使っているので、Windows95用の VTD.VXD が動かないのです。これでは、もうお手上げです。マイクロソフトのホームページにWindows95の VTD.VXD のアップデートがありました。それを利用したところ、タイマーがおかしくなりました。そのため、Windows98を利用していても、これについては改善されることはないと思われます。
Windows98をインストールすると、困ったことがあります。それは、なぜか、「MS−DOSプロンプト」の表示が遅くなるのです。具体的には、「MS−DOSプロンプト」を実行すると、10秒ぐらいマシーンの動作が止ってしまいます。ですが、使っている内になぜか、動作が早くなってきます。不思議な話です。
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